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「昼帰り」
逃げるように朝、家に帰る。でも家に着くのは昼。
家……駐車場に肉体労働な方々が居る。一階の住人がたしかそんな仕事をしていたかな?
よく覚えていない。
あんまり近所付き合いないし、大体先にどこかへ引っ越されてしまうので、長い付き合いにならない。
まあ、そんなことを考えつつ、寝る。
寝る……寝たいんですけど、あたりが騒がしくなる。
ドンッ、ゴッ、ガッ
うるさいなぁ……しかし、我慢して寝ようとする。
ドッ、ガッ…ゴンッ、ガラガラガラ……激しく転がる金属音。
「おーいっ、コラッなにやってんの!!?」とオッサンの怒号。
うっ、うるさっ!!
窓を開けると、いつの間にやら鉄パイプと足場がアパートの全面に張り巡らされていることが分かった。
どうも、塗装工事をするらしく、昼から夕方にかけて行われるらしい。
昼に帰ってきて、夕方にまた会社に行く人間がちょうど居るというのに……。
結局、半端に寝て、夜、会社から電話で起こされ、明日朝からの出勤予定になったさ。
眠い。
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